最初に書いてあったこと
「男性と二人になると、体が固まってしまいます。それでも相談していいですか」。最初のメッセージは、この確認から始まっていました。
理由は、ある時期のことがきっかけだそうです。詳しい事情は聞いていません。話したいところまで話してもらえれば十分ですし、事情を説明しないと受けられない、ということもありません。
決めたのは、近づき方
やり取りで時間をかけたのは、当日の近づき方です。部屋では向かい合わず、少し斜めに座る。立ち上がるときや近づくときは、先に声をかける。やめたいときの合図は、手のひらを見せること。
本人からの希望は一つでした。「急に触らないでほしい」。当然のことですが、言葉にしておくと、当日お互いに確かめやすくなります。
一回目は、話すだけ
一回目は、部屋で1時間ほど話して終わりました。仕事のこと、休日のこと、ここに来るまでに何度もやめようとしたこと。本人が途中で「今日はここまでにしたいです」と言い、そこで解散しています。
帰りに「何もできなかったのに、すみません」と言われましたが、謝ることは何もありません。部屋で話して終わる日があってもいい、というのはこちらが最初から決めていることです。中止しても、追加の費用はかかりません。
解散したあと、こちらからは「今日は来てくれてありがとうございました」とだけ送りました。次の予定には触れていません。
二回目
三週間ほどして、本人から「もう一度お願いできますか」と連絡がありました。一回目で、部屋で二人になっても大丈夫だと分かった。次はその先を試してみたい、と。
二回目も、同じ順番で進めています。座り方も、合図も同じです。違ったのは、触れる前に毎回「触れてもいいですか」と聞いたことでした。何度も聞くので、途中で本人が少し笑ったほどです。
その日、本人は卒業しています。帰り際の言葉は「毎回聞かれるの、最初はくどいと思ったけど、最後はそれがないと無理だった」でした。
怖さに順番をつける
苦手なものを一度に全部越える必要はありません。一回目で話すことに慣れて、二回目で次に進む。そういう分け方もできます。何回目で卒業するかに、正解はありません。